飛行機が遅れよった!日本に帰れない!

 

面白い発表をしたときには、ラテン系の医師たちの反応のほうが嬉しいなあ・・・

 

人工心臓のユニットを応用して開発された新しい人工臓器「食物を飲み込める人工食道」の報告に、マドリッドの国際食道学会へ参加してまいりました。

 

 二日目午後の二番目の発表でしたが、なんか発表前になったら会場にぞろぞろ人が来て、僕の隣にヒッチコックに似たでかいおっちゃんが来て、ドスンと座ったと思ったら。

 

僕のパワーポイントを見て

Dr.YAMBEってのは、お前か?、面白そうだから聞きに来てやったぞ?いつ患者に使うんだ?」

と、聞いてきたので、

少し柄にもなく緊張してしまった??

 

 座長に「Interestingで、innovasiveな発明だ・・・」と紹介されて、最近開発した人工食道の、飲み込む動きや、山羊に埋め込んで水を飲み込む様子をムービーで紹介。

ノリのいいラテン系の先生方はありがたいなあ・・・、いちいちオオッと声を上げて感心してくれる。

「僕の食道です・・・」と、僕がバリウムを飲み込む透視画像を見せると、計算通りワッと笑ってくれるので、すごく話し甲斐がある。

 

 発表が終わったら、ワアアッと、みんなに拍手していただけて、国際学会でこんなに受けたのは久しぶり。まあ、学術論文が、別に発表で受けなくても良い訳ですが、つまらないよりは、楽しんでいただけたほうが良いかもしれない???

 

 終わったら、いっぱい質問されて、

「再生医療の食道管だけで患者に使ったらどうだ?」

とか

「蠕動装置だけ他の消化管に使え!」

とか、

「アカラジアの括約筋にせい!」

など、

様々なご意見をいただきました。

スライド係の女の子にまで、セッションのあとに

「あの山羊はまだ生きてるの?」

と、聞かれてしまいました。

 

ごめんなさい、一定期間の後、サクリファイスで病理標本を見なければならないんです。

 

マドリッ子は明るいというが、久しぶりにホントに楽しく発表させていただきました。

 

発表が終わって、隣の部屋を覗いてみると、日本のがんセンターの「たちもり」先生の臨床成績のご発表の特別講演でした。日本のがん治療も、国際的に注目されているようです。がんばれJAPAN

 

 あとで、偶然、このたちもり先生にたいへんお世話になることになりました。

 

ただ、今回の出張で順調だったのは、実はここまで。

 

 翌日、ちょっと市内観光、と、思い、まずは、ハプスブルク帝国の王宮までてこてこ歩いて参りました。さすが日の沈まぬ大帝国。すごいでかい王宮!

 

 

日の沈まぬ大帝国。ハプスブルクの王宮

 

 

 並んでいる人の数もすごい!

 入り口前に列を作る入場者の数を見て見学は断念!・・・根性ないなあ・・・並ぶの嫌いです。

 

 せめて隣の修道院を覗いてみると、偉そうな坊さんが説教してました。

 

 きっと「徳」の高い坊さんなんでしょうが、無宗教の私としては、どうもオウム真理教とかを思い出してしまう。罰あたりな私目でした。

 

 王宮の裏の大庭園、中に馬車博物館などがあるというので

 馬鹿にだだっぴろい大庭園を散々歩き回って、やっと見つけたら「お休み」でした。

 なんか、この辺からツキがないぞ???

 

 有名なプラド美術館にも行きましたが、日曜は子供がタダとかで、時期を間違えるとこっちも列の長さで負けてしまいます。

 

スペイン観光は土日は避けたほうが良いかも?

 

 ちょっとだけ観光して、帰国の日。

 まじめな公務員の私。帰ればすぐ仕事です。

 四時半の便で、マドリードからロンドンのヒースロー空港へ、

 ヒースローからは全日空で東京へ。

 全日空は乗ってしまえば、もうノリとしては日本国内。

 講演も大うけだったし、まあまあの旅行だったかな?・・・と、思ってたのは間違いでした。

 

 そもそもは、ロンドン・ヒースロー行きイベリア航空が、何かイギリスの子供の修学旅行か何かなのか、子供の集団のど真ん中の席になってしまい、騒がしくて、騒がしくてしょうがない。

 日本の高校生の修学旅行なんて、おとなしいもんですな、イギリスの子供集団に比べれば・・・

 

 子供たちが立ちっぱなしで、わあわあ騒ぎながらさっぱり座らないと思っていたら、いつの間にか他のお客さんたちもみな立っている。

 どうしたのかな?

 スチュワーデスに聞くと、飛行機が整備不良で飛ばないという。

おいおい、

 

これが飛ばなかったら、日本に帰れん!!!

 

 どうしてくれるんだ!

 と、騒ぐと、兎に角、このお前が乗り継ぐ全日空には乗れない。

 詳しくは、ターミナルに戻って、オフィスで聞け。と言う。

 大丈夫、ノープロブレムだ。他の飛行機を探すか。ホテルを探してやるから。

 

大丈夫じゃないつうの。明日の会議と検査と手術はどうしてくれる!

 

 しょうがないから、戻ってみるが、マドリッド空港の癖に、イベリア航空のオフィスなんてどこにもないじゃないか!!!

 

 後でわかったんですが、

 

飛行機を乗るところには航空会社のオフィスは一切ありません!

一回入国して向こう側に出ない限り、何の話もできません!

 

 と、言うことがわかったのは、ヒースローで重い荷物を持ちつつ、国立がんセンターのご一行様と、二時間以上空港中のあらゆるターミナルを歩きつくした後でした。

足が棒になったよ。ホントに。

 

 いつ、またイベリア航空が飛ぶかわからんので、ターミナルから出られない。

 出られなければ、イベリア航空のオフィスで話はできない。

 どうしてくれるんだ全くもう。

 

 しょうがないから、ゲートの係員に聞くと、

 大丈夫、ノープロブレムだ。ちゃんと他の便か、ホテルを探すから、ロンドンに着いたらそっちで聞けという。

 

 あとでわかったんだが、このあんちゃん、何もしてなかった。

 ただただ、次の空港に仕事押し付けてただけだい!

 

空港の係員にノープロブレムといわれても信用しちゃだめよ!

 

 どうにも、信用できないので、次に、もちょっと年かさの係員がゲートに来たので聞いてみると、俺はイベリア航空じゃないからわからないという。

 後で見たら、パスポートチェックの係員でした。

 兎に角、いくら走り回っても、どうにもこうにもこのゲートの付近に頼りになる係員はいないらしい。

 結局、一回、出国手続きをしているから、そこは既にスペイン国内ではなく外国で、ゲートにあるのは土産物屋だけで、航空会社のオフィスやツアー関係の施設は一切ないのね。

 

 結局、イベリア航空ヒースロー便は、同じゲートから、三時間の遅れで出発。

 こっちは、ヒースローでトランジットが1時間しかないのに、間に合いっこないじゃないか!!!

 

 さっきのあんちゃんは、どうにも信用できそうにないし、乗り込んですぐにスチュアーデスに聞いてみる。

 イベリア航空のオフィスに言ったか?、と、言われたが、ゲートの係員にしか話ができなかった。と答えると。

 情報はちゃんと、ヒースロー空港へ伝わっているのか、と聞かれ。知らん。と答えたら、

 こっちのスチュワーデスさんは、まじめに応対してくれて、ちょっとまて、私が直接連絡してみる。といってチケットを持ってった

 

 おおい、ちゃんと返してね。

 少し不安になって待ってみる。

 

 出発してから戻ってきたスチュワーデスさん。

 何回連絡しても、ヒースローの全日空は誰も電話に出ないので、どうなってるかわからない。

 もう、7時過ぎなので、オフィスを閉めて帰ってしまったのかもしれないという。

 

 なんだそりゃあ!

 じゃあ、僕の全日空のチケットは誰がどうしてくれるの?

 

飛行機の乗り継ぎが違う航空会社のときは要注意!

 

 

 以前、オタワからシアトルへ向かう時にも、トロントで発着が遅れ、乗り継げなかったことがありましたが、そのときは両方ともエアカナダだったので、連絡がスムーズに行って、二時間の遅れで次の便に乗れたのですが、考えてみれば、乗っているエアカナダに責任があれば、その関連でエアカナダ同士で何とかしてくれますが、今日のように遅い便で、乗り継ぎの航空会社に帰られては、折衝の仕様がない。

 

 じゃあ、ヒースローでは僕はどこへ行けばいいの?と聞くと、

 ううん、全日空は、もう、オフィスがしまってるかもしれないから、そのときは、ブリティッシュエアに行ってみろと言う。

 違うターミナルだから気をつけろという。

 う〜ん、イベリアの責任で遅れて、乗り継ぎは全日空なのに、関係ないブリティッシュが手伝ってくれるかなあ?

 それに道がわかりにくそうだぞ。

 

 あとでわかりましたが両方ともその通りでした。

 

航空会社は基本的に自分の会社のことしかしません。できれば、乗り継ぎは同じ会社がベター。

特に遅い便では、オフィスがしまっていることがあるのでより注意。

 

ヒースロー空港には、予定を二時間以上遅れて到着したのは8時過ぎ。

当然、七時35分の全日空など既に飛んでいるはず。

でも、なんとなく、何かで発着が遅れててくれれば・・・と、ちょっとだけ期待して、全日空のターミナル3へ・・・

 

コネクティングフライト・・・と、書いてある方向へ歩いていくも、ひたすら遠い。

歩きつかれてようやく付いた全日空のターミナル3、あああ、やっぱし、もう行っちゃってるよ。

 

しかも、スチュワーデスさんが言ってた通り、全日空のブース、誰もいないジャン。

誰に話をすればいいの?

スターアライアンス、と、書いてあるブースで聞くしかないか・・・・

 

その時、後ろから来た集団さんも乗り遅れたのか、ツアコンのように英語が堪能な人が、スターアライアンスのブースにいたおっちゃんと交渉を始めたので、便乗して後ろで聞いていた。

どうやら、イベリア航空のカウンターに行けと言っているらしい。

イベリア航空のカウンターはどこかと言うと、ターミネル2へ行けと言う。

なんだ、今来たとこじゃないか。

全日空なんてとっととあきらめて、すぐにイベリアのオフィスへ行けばよかったのか?

 

飛行機が遅れたときは、基本的には、その遅れた航空会社のブースで折衝すること。

他の会社じゃ相手にしてくれません。

 

 

ところが、ターミナルの移動の仕方がわからない!

 

いったん出国した後では、

ターミナルの移動は複雑な経路である場合があります。要注意!

 

 集団さんの後ろについていくも、結局は自分も一緒に集団遭難。

 ターミナル3を歩きつくしてもターミナル移動の出口はわからず、結局もとの場所へ。

 僕たちはいったい何をやってるんだろう。

 

 来たとこを戻れば良いようなものを、そこは一方通行で出られないという。

 結局ぐるーっと大回りして土産物屋街の外へ出て、コネクティングフライトの表示を探してそこへ行けと言う。

 

 散々探し回って、やっとターミナル移動のバス発着場へ、

 やっとバスに乗れたよ・・・

 

 そのころは、先の八人さまの集団と、すっかり一緒の行動になりました

 英語に堪能なツアコンさんがいて良いなあ・・・

 

 さて、ターミナルに着いたぞ。と、

 またセキュリティチェックを抜けてブースへ行くと・・・

 ううん、イベリアのカウンターなんてどこにもないぞ・・・

 

 しょうがないから、またスタアアライアンスのブースへ・・・

 またターミネル2のイベリアのカウンターへ行けと言われる。

 だって、ここ、ターミナル2だろ?

 違う、ここはターミナル1だといわれる。

 

 ターミナルを間違えたよ!

 

 ふだんは、集団で一ヶ所に向かうバスにしか乗らないので気が付かないが、

 サラで乗れば、ターミナル間の移動はあらゆるパターンがあるので乗り間違えやすいわけです。

 

ターミナル移動のバスには要注意!

 

 しょうがないので、またまたターミナルを移動して、やっとこ、ターミナル2に到着。

 ここにこそ、イベリア航空のカウンターがあるはず。

 くっそお・・・こんなに苦労してるのはイベリア航空が遅れたせいだぞ。文句言ったろ。

 しかし、ヒースロー銃を歩き回っている間に、もう九時過ぎだな・・・しまってたらどこ行けばいいんだろ。

 不安に思ってると、イベリア航空のオフィスの矢印が・・・やった、ここだ!

 

 ああ、やっぱし、鍵がかかってる!!

 

 しょうがない、他を探すか・・・

 

 やっと、イベリアのカウンターをも見つけるも、そこにも誰もいない。

 電話番号が書いてあって、用事があれば電話しろと書いてある。

 

 早速僕が電話してみる・・・・・誰も出ないじゃないか!!!!

ひでえぞ、イベリア航空!

 

 どうしましょうねえ・・・・先ほどの団体さんと相談する。

 もう一回電話してみますか。

 旅なれたツアコンさんらしき人が電話してくれる・・・・

 あ、今度は出ました。

「なんか、すぐそばだって言ってるんだけど、わからないって言ったら、迎えに来るって・・・」

 

 ああ、じゃあ、待ってればいいのか?

 

 待つ・・・

 

 待つ・・・

 

 待つ・・・

 

 

「誰も来ませんね」

「考えてみれば・・・ここどこだか、向こうがわからないんじゃない?」

「もう一回電話してみますか・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・」

また誰も出ない。

 

むこうはこっちを、こっちはあっちを?

探し回ってる状態??

 

いつまでも便乗しているわけにも行かないので、この辺で自己紹介しないとまずいかしら・・・

「みなさん、団体観光ですか?」

「いえ、学会なんです」

「あ、国際食道学会?僕もです。どちらかの大学ですか?」

「いえ、国立がんセンターなんですけど」

 

実は、団体さんのツアコンだと誤解していた、ずっと走り回っていた方は、

なんと、一昨日特別講演していた「たちもり」先生でした。

 

ひええ、招待特別講演のえらい先生を、ツアコンさん扱いしちゃったよお・・・

会場の後ろからでは、後援者の顔までは良く見えなかったし。

 

結局、たちもり先生が、ブースの中に乗り込んでいって、オフィスの事務員に直接案内させることにしました。

何がなんだかわからない裏の通路を通り抜けて、出国手続きへ。

 

結局出国して外へ出ないとだめだったのね。

 

基本的に、航空会社のオフィスは、出国した外側にあります。

特に夜間は、早めに出国しないとどうにもならなくなることがあります。

 

出国してから、今度は入国側の入り口へ向かわないと、航空会社のブースはなく、

ぐるっと、またまた大回りして

旅なれたツアコンではない、たちもり先生の後について、ヒースローの入り口へ・・・

なんか、ヒースロー空港全部を歩きつくした感じだぞ!

 

やっと見つけたイベリアのブースは、電気はついてるけど誰もいない。

掃除していたおばさんに行くと、やっとでてきてくれました。イベリアの係員。

 

今晩のホテルのチケットと、明日の航空便の半券をもらって、やっとこホテルへ・・・

結局丸一日遅れた同じ便となりました。

 

とにかく、飛行機が遅れて乗り継ぎが不可能になったときは、

入出国やセキュリティの手続きを厭わず、一刻も早く、その遅れた責任のある航空会社のブースかオフィスへ行って、文句をバシッと言うことが肝心だと言うことでした。

遠慮してちゃだめだよ。ああ、疲れた。

 

最後に、たちもり先生、ありがとうございました。


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