東北大学加齢医学研究所 心臓病電子医学分野
東北大学大学院医工学研究科人工臓器医工学講座/
医学系研究科内科学専攻心臓病電子医学
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新エネルギー産業技術総合開発機構医工学連携プロジェクト
直腸癌等の手術の後、人工肛門の適応になる患者は、現在日本だけでも二十万を超えると推定されています。現在の人工肛門は排便のコントロールが不可能で、腹壁のストーマにパウチを貼り付けて使用するが、QOLを著しく阻害する側面は否定しきれません。
そこで東北大学では、形状記憶合金を応用して、排便をコントロールする「人工括約筋」を発明しました。
形状記憶合金はわずかの温度上昇がダイレクトに運動エネルギーに変換されるので、最も高効率の人工臓器用アクチュエータの一つです。この形状記憶合金に内側にシリコンラバーを装着して圧迫壊死を予防し、全体を生体親和性材料でコーティングします。
駆動エネルギーはアモルファスファイバーによるマグネティックシールディングで効率化を図った経皮エネルギー伝送ユニットにて投入します。完全オフラインで感染予防が可能です。
現在、試作品についてはほぼ完成の領域にあり、慢性動物実験によって耐久性試験の段階にある。今後、動物実験を積み重ねて次の計画では「臨床前試験」に進み、臨床治療試験の最終準備段階に入る予定です。
2月22日、テレビ朝日「がん戦争」にて、「人工括約筋プロジェクト」が紹介される予定になっています。
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References:[ナノテク応用型人工臓器の開発と臨床応用に関する研究]