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東北大学加齢医学研究所 心臓病電子医学分野
東北大学大学院医工学研究科人工臓器医工学講座/ 医学系研究科内科学専攻心臓病電子医学
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自律神経で制御される無拍動の全置換型人工心臓

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 日本でも回転ポンプ式の補助人工心臓が認可され、重症心不全の治療選択肢が広がった。しかしながら、重症の両心不全に対しては、無拍動の片心の補助人工心臓だけでは、その治療成績は良好とはいえず、全置換型の人工心臓の必要性も議論されている。小型軽量の人工心臓として遠心ポンプを応用したシステムが具現化すれば、ドナーハートが世界的に少ない現在、重症両心不全患者の福音になりえる。

 そこで、東北大学では、解剖学適合性も考慮に入れた、遠心ポンプを応用したヘリカルフロー型の無拍動型の全置換型人工心臓を開発してきた(特許公開201172533)。   しかしながら、全置換型人工心臓は、人体の制御系から完全の独立となるので、生体の心臓のような需要に応じた拍動変化を期待できないことになる。  遠心ポンプ型人工心臓の臨床応用により、左心室循環系の動脈に脈波がほとんどない患者さんでも、問題なく大学病院の外来まで歩いて通院できるところまでに回復することは全国で広く認められているが、左心室、右心室ともに脈波が存在しない患者さんは、現在地球上に存在しない。  完全無拍動の人工心臓制御には、独自の制御ロジックが不可欠になる可能性がある。


 現在、行われている欧米の空気圧駆動型の人工心臓の手術では、心房の一部と両心室が切除され、人工心臓の埋め込みが行われているので、洞結節の機能は保持されている。そこで、心房の機能を生かして自律神経制御が可能な人工心臓の開発を行うことができる可能性がある。

 そこで、遠心ポンプを用いたヘリカルフロー型の全置換型人工心臓の開発と、その基礎特性の検討、モック循環回路による心房収縮と人工心臓制御システムの開発、及び、全身循環の動物実験を行った。ヘリカルスリー人工心臓計画では、人体の心臓と同様に、需要に応じて心拍出量を変動させることができる制御システムの開発を進めている。人工心臓の設計において、解剖学的適合性を念頭に置き、心房から螺旋流を描いて大動脈と肺動脈に血流を送り出すヘリカルフローターボ式ポンプとして開発を試みた。左心循環モデル、右心循環モデルとしてモック循環回路で十分な性能を確認し、心房収縮モデルを開発して、心房収縮がターボポンプに与える影響を解析した。更に動物実験で心房収縮と人工心臓循環の実験を試みている。この情報により人体の心臓と同様に、需要に応じて心拍出量を変動させることができる、無拍動人工心臓自動制御システムの開発を進めている。

 完全置換型の人工心臓手術では、心房は切除されずに残されているので、心房機能が維持された患者では、心房の収縮力のサポートが期待できることになる。そこで、東北大学では心房機能を生かした心拍出量制御ロジックを作成している。具体的には、心房収縮は、遠心ポンプ型人工心臓においても、回転数制御に影響を与えるので、消費電力の変化から心房の拍動を人工心臓側でも探知することができる。そこで、その情報を生かし、回転数制御を加えることで、心房収縮に応じた人工心臓制御が可能になることになる。

 東北大学では、まず、モデル循環を用いて、心房収縮が心臓の循環システム全体に与える影響を探求し、心房収縮が人工心臓の消費電力に与える影響を研究している。このデータは人工心臓埋め込み後の自動制御システムにこのまま生かすことができる。

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 このような、モデル循環に置ける心房収縮メカニズムを使った無拍動人工心臓研究は、世界的に見ても類例がなく、米国国会図書館医学文献検索や、日本医学中央雑誌レベルの学術論文としては現在までに報告が行われていない。知的財産を検索すれば、2011-072533が一部該当するかもしれない。

 人工心臓の消費電力に関しては、東北大学のサイバーサイエンスセンター並びに福島大学の研究チームにより、数理モデル解析から循環系のシステム同定が可能になることが報告されており、この研究にARMAモデル解析の方法論を応用することができる。  すなわち、完全置換型で、しかも無拍動の人工心臓システムでも、心房収縮を介して、自律神経機能による制御を受けることができることになる。

 さらに、東北大学では人工心臓の拍動モード循環も解析をしており、これにより、小型軽量の人工心臓でも、心房収縮に応じて拍動を行い、生体同様の需要供給バランスを具現化することができることになる。 すなわち、完全置換型で、しかも無拍動の人工心臓システムでも、心房収縮を介して、自律神経機能による制御を受けることができることになる。

 さらに、東北大学では人工心臓の拍動モード循環も解析をしており、これにより、小型軽量の人工心臓でも、心房収縮に応じて拍動を行い、生体同様の需要供給バランスを具現化することができることになる。

 そこで、動物実験を行い、人工心臓埋め込み手術を行った後、心室を基部でクランプし、心房の収縮を観測すると、左心房、右心房の収縮が観測できるが遠心ポンプ人工心臓なので、大動脈圧波形には拍動が存在しない。現在、この心房収縮を用いた回転数制御により、ゆるやかな拍動による人工心臓循環を計画している。

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Last modified:2012/06/21 13:36:17
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