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東北大学加齢医学研究所 心臓病電子医学分野
東北大学大学院医工学研究科人工臓器医工学講座/ 医学系研究科内科学専攻心臓病電子医学
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日本人には二種類あります。と、言う状態は改善しなければなりません

 日本の医療圏は、事実上、既に、二つの形態に分断され、もはや修復の可能性は少ない。東京・大阪など大都市圏には医療施設も数多く、カテーテル検査などは、ある意味では、患者の奪い合いがあるのではないかと危惧されるほど、大都市圏内への過剰なまでの医療機器・医療資源・医療費の集中がある。これに対して、東北・北海道のようなある意味田舎と呼ばれる地方では、雪の中を、数10kmも救急車に乗り続けても、検査や治療を行うどころか、病院自体がすべて閉鎖され、見渡す限り老健施設だけが残っている状態の領域のほうが大きい県も数多い。かっては県立病院だった医療施設が、ほとんど全て老健に変更されたニュースも耳に新しい。

 つまり、日本人の中では、もう、すでに、基本的人権に二種類あることになる。

 ある意味では、生きる権利に基本的に差別がある。と言ってもいいかもしれない。

 ある地域では、急患が受け入れ可能な大学病院が軒を並べており、数キロ圏内にたくさんの病院が存在する傍ら、ご高齢の開業医が一人、病に倒れた途端に、あっさり無医村になるところが同じ国家の中に存在している。特に医師が少ない地方では、実質的には、たった一人の医師が365日24時間営業になり、住民全部が見守る中で、医療崩壊の現実に立ち向かっている姿は決して稀ではない。

 これまでは、医師こそは地方にいて、矜持を持って地域医療に貢献するべきだというプライドの存在があった。また、その存在意義に批判はあるが、大学病院の医局は、地方に勤務した医師はそれなりに功績に遇するという伝統があった。例えば、地方の病院で貢献した医師は、そのあと留学などを経て実績を上げて母校の教授になり、また再び後輩を地方に派遣すると言った循環が保たれていた側面が特に地方の国立大学にはあった。

 その方向性自体は必要な改革であったかもしれないが、初期研修の必修化という制度は大学病院を崩壊させただけでなく、地域医療・救急医療をさらに飛躍的な速度で崩壊させることになった。大学に医師がいないのだから、地方病院に医師が派遣できるはずがない。

 そもそも、受験が難関になってからの、現在の医学生に、地域医療への勤務を進めることは圧倒的に困難になっている。元々が首都圏・近畿の受験校から来た秀才たちは、地方の医学部を卒業すると、初期研修の自由化で、郷里に帰るか都会の病院を選択する。地方の大学病院が何とか維持してきた地域医療は、せっかく育てた医学生が卒業後誰も残らないことになるのでますます崩壊する。これは医学生の志向だけの責任ではなく、地方に勤務すれば、医師不足でバックアップ体制もないまま、研修制度も不十分なまま、地域住民が24時間見張っている中で働かされると言う本質的な危惧があるためでもあり、医学生の都会好みと言うよりは、制度自身が本質的に持つ責任の方が大きい。暴論かもしれないが、初期研修先として、東京のような大都市圏は全面禁止にした方が良いかもしれない。初期研修で求められるのは地域医療における初期診療能力であるからである。現行のままでは東京の受験校の秀才が東京地域の大学を受け、初期研修、就職、と、東京から一歩も出ないまま、全く地方の医療の現実を知らないまま医師になって行く。それが医師会や政府の重鎮となって政策に関与するようになると、地域医療は完全崩壊。日本人の人権には2種類あると言う現実が固定される。中国では、都市圏と農村で人権に差があると話題になったニュースもあったが、なんのことはない、もうすでに日本人の人権は2種類に差別されている。

 少なくとも、公的な医師免許、保険医資格、専門医の、公となる資格を取得するためには、公的な審査の一環として、一定期間の地方病院への勤務を義務付けるなどの制度改革は必要と考える。地域医療を軽視する医師に、公的な資格を与える必要はないであろう。

 そこで、医療・介護を含有した医療資源の再構築が必須となってきている。

山家智之

Last modified:2012/08/03 17:40:52
Keyword(s):[基本的人権] [日本では人権に差がある] [医療崩壊]
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